蹴りの名手

競技選手の高い柔軟性はとても重要です。

「より高く、より速く、より強く」を追求していく人であれば、筋肉やメンタルを育てていくだけでは目標に到達できません。

怪我をしない、故障しても早期に回復を高めるためにも、筋肉や骨格を柔らかく保つことは大切な条件です。

 

格闘技のハイレベルな選手が来院しました。

彼は「蹴り技」で一流になろうと決意し、日常生活で両手を使うことを抑え、脚の動きが自由自在になる「稽古」を積んでいきます。

 

・高い位置に貼った日めくりカレンダーを毎日めくる

・窓の開け閉めと施錠

・床にある物を拾う

・トイレの扉や引き戸などの開け閉め

・家中の電気のスイッチのオンオフ

・雑誌を読みながらページをめくる

・洗濯物を干す、たたむ

・コップで水を飲む

・スプーンで食事をする

・足の指も自在に使えるように訓練する等

 

握手も無意識に足でしようとして、友人からは狂人扱いを受け、礼儀作法も捨てていたと語ります。

 

年間を通じて脚だけの生活を実践した結果、どこからでも、どの角度からでも思い通りの「蹴り」が瞬時に出せるようになったそうです。

 

ひとつの物事を追求していく、深く掘り下げていく「姿勢」に、その取り組み方と「情熱」を感じます。

 

他のスポーツ選手でも、参考にできるところが多々あるように思えますね……。