ゆるみとたるみ

「ゆるむ」「たるむ」の違いを「からだ」において考えてみましょう。

 

「ゆるむ」という言葉は、心や精神の緊張がゆるむ・口元がゆるむ・警戒がゆるむ・張り詰めたものがゆるむ・弦がゆるむ・ネジがゆるむ・地盤がゆるむ・筋肉がゆるむ等で用いられます。 

 

「たるむ」という言葉は、油断する・くだびれる・なまける・ロープがたるむ・脂肪がたるむ等、なんとなく「気」が行き届いていないイメージを持ちます。

 

「からだ」に当てはめてみると、筋肉の緊張が解けリラックスして「ゆるむ」ことと、筋肉が「たるむ」ことは同じような外観に見えて、全く異なるものです。

 

「ゆるむ」ことは、筋肉がいつでも収縮できる、運動できる状態であり、滞りや疲労がありません。

「ゆるむ」が極まれば、穏やかで、自然と深い呼吸となり、腹の下まで深く息が入っていき、頭も聡明に働くようになります。

 

「たるむ」ことは、神経の命令に筋肉が反応せず、血液やリンパ・体液の循環が悪くなり、呼吸も浅くなり、下腹部の気が抜けた状態になります。

自由な発想も浮かびにくい、このような身体は、外部からの刺激を受けても、反応が鈍く、好転変化に時間が掛かり、なにより「引き締まり」が必要な「からだ」と言えます。

 

太っていることと「たるむ」ことは同じ状態ではなく、太っていても刺激に対して敏感に反応し、変化ができる身体もあります。

 

「たるむ」状態でいることに気付かず「ゆるむ」状態だと勘違いして、日常生活を送っている方がいますが、まず自分の「からだ」に眼を向けてみては如何でしょうか。

 

「ゆるむ」と「たるむ」を「からだ」で感じてみましょう……。