足るを知る

以前、アフリカの友人が来日した際、日本の物質文明と人々の暮らしを見て

「この果てしない、人々の物欲は何なの。いったい、どこまでいったら気が済むの……?」

と聞かれました。

 

現代人は生活の「楽」と「便利さ」を追求し、電化製品などは改良に改良を重ね、スイッチひとつで、掃除洗濯が完了し、また室温は自動管理され、食事も温めるだけの、レトルト食品などが幅を利かせています。

 

人間は動物であるゆえ、環境に適応するような、自然の能力を備えている筈ですが、からだを動かさなくとも良い生活は、本来備わっている人間の能力が、充分発揮できません。

 

皮肉にも、生活が便利になればなるほど、多くの人が身体の不調を訴え、からだを使わないために、余ったエネルギーが、イライラや怒り、限りなき欲求を追う行動へと、人々を駆り立てているのではないかと感じます。

 

何から何まで揃わずとも、満足できるという感覚。

からだを使い、動かすことに、自然の要求を感ずる感覚。

 

そんな身体感覚を、からだの中に取り戻したいですネ。

 

では手始めに、部屋の冷房をOFFにして、冷凍庫からアイス枕を出し、扇風機を弱にセットして、就寝してみます。

案外、快適に熟睡できるものです!