「もう歳だから……」
年齢を引き合いに、自分が行動に移せないことを庇う人がいます。
何かを始めようとする心があっても、周囲から「五十の手習い」などと囁かれる方が気になり、足踏みや自分を抑えつけている人もあります。
年齢ではなく、気力や勇気・行動力や判断力が発揮できない人は、腰が開いて落ちた人々です。
年老いて施設通いで暮らすような人生を、ご自分で選択している方もいれば、盛んに物事に取り組まれる諸先輩もいらっしゃいます。
陶芸・書道・合唱・絵画・水泳など、自分がそれまで接しなかった物事に挑戦し、生き生きと暮らしておられます。
老いるとは「物事に対し、興味の無くなること」です。
興味や喜び、嬉しさや面白さを感じなくなったら、四十でも老人です。
花の色、花の香り、鳥や虫の声、川のせせらぎ、風の流れ、雨の香り、木の葉の色の移り変わり等など……見るもの、聞くもの、触れるもの、すべてに興味があるという人は、天寿を全うするまで、若さを保ち続けます。
平凡なし。
無駄なることなし。
つまらなきことなし。
不可なることなし。