15年以上、風邪を引いたことがないという、健康自慢のIさん(男性:50代)が、夏風邪を引いて来院しました。
突然、寒気がして40度の高熱を出し、ご本人は驚きと動揺で、慌てふためいてしまいました。
若い頃から、運動して汗をかくことが、健康を維持するための第一であると考え、調子が悪くなると、無理をしてでも運動し、今日まで乗り切ってきました。
今回も高熱がある中、運動しなければダメだと考え、無理して運動し、かえって状態が、悪化してしまったと感じたようです。
自分のからだの回復力を信頼し、動いて治すことには自信満々でしたが「身体が動く事を初めて拒否した」とも感じたようです。
風邪を引くことを整体では、健康を維持するための「安全弁」と云います。
風邪を引いて、熱を出すことは、細胞の破壊と再生を行なうことであり、体内の毒素や老廃物を、からだが処理する作業でもあります。
つまり風邪を上手に経過することで、からだが軽快になり、新しくリフレッシュされ、必ず爽快感を感じるものです。
熱が出たら、慌てず頭で考えることを止め、静かにからだの声に従って休養する。からだの回復を静かに待つ「勇気」を持つことがIさんには必要です。
風邪は悪ではなく、善なるものであるという、発想の転換できたら、素晴らしいことです!
※このブログはIさんの承諾を得て、掲載しております。